
ネットって買ったはいいけど、どうやって持ち歩けばいいの?
ただ手に持って歩くの?

手持ちだと遡行中に両手が使えなくなるから現実的じゃないんですよね。
マグネットリリーサーとコードを組み合わせて、腰か背中にぶら下げるのが基本です。
ネットの携帯方法は、実は選び方と同じくらい重要です。
どんなに良いネットを買っても、取り出せなければ意味がありません。
自分もマグネットリリーサーだけで運用していた時期にネットを落として気づかず、来た道を引き返す羽目になりました。
この記事では、実際に試行錯誤してたどり着いた携帯方法をもとに、必要なアイテムの選び方から装着位置の判断まで解説します。
なお、ネット自体の選び方(フレーム素材・形状・サイズ)については「ランディングネットの選び方」の記事でまとめています。
まだネットを持っていない方はあわせてご覧ください。
- 背中・腰・前抱え、3つの携帯パターンとそれぞれの特徴
- マグネットリリーサーとコードの選び方と組み合わせ方
- 腰派・背中派、渓流ではどちらが使いやすいか
- ネットを落とさないための工夫(実体験から)
渓流ランディングネットのぶら下げ方|基本の3パターン

渓流でネットを携帯する方法は大きく3つあります。
どれが正解というわけではなく、フィールドや装備によって使い分けるのが現実的です。
まずそれぞれの特徴を整理します。
背中にぶら下げる
最もオーソドックスな方法です。
フィッシングベストの背面にDリングがついているモデルが多く、そこにマグネットリリーサーを取り付けてネットをぶら下げます。
背中に固定することで遡行中に邪魔になりにくく、両手を完全にフリーにできます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 遡行中に邪魔になりにくい | 取り出す動作が大きくなりやすい |
| 両手がフリーになる | 藪こぎで枝に引っかかりやすい |
| フィッシングベストとの相性が良い | 落としても気づきにくい |
背中装着の最大の落とし穴は「落としても気づかない」点です。
藪こぎや斜面の登り降りで枝や草に引っかかり、マグネットが外れてネットが落ちても、背中側なので視界に入りません。
コード(ランヤード)を必ず併用することを強くおすすめします。

背中派の人は多いんですが、自分は腰に落ち着きました。
理由はあとで詳しく話しますね。

落としても気づかないのはちょっと怖いわね…。
腰にぶら下げる
ベルトのDリングやループにマグネットリリーサーを取り付け、腰の横にぶら下げる方法です。
ネットが常に視界の端に入るため、落下に気づきやすく取り出しもスムーズです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 取り出しやすい | 遡行中に岩や枝に当たることがある |
| 落下に気づきやすい | ベルトにDリングが必要 |
| 装着・取り外しが簡単 | 横幅が出るため狭い場所で引っかかることも |
腰装着で便利なのが、サバゲーやアウトドア用途で使われるタクティカルベルト(ミリタリーベルト)との組み合わせです。
MOLLEシステムと呼ばれるD環やループが等間隔に並んでおり、ネットだけでなくポーチや小物入れも自由に配置できます。
比較的安価に購入でき、フィッシングベストを持っていない方でも手軽に腰まわりを整備できます。

タクティカルベルトって釣りにも使えるの?なんかカッコいいわね。

釣り専用品じゃないのに、むしろ使い勝手が良くてびっくりしました。
ポーチも付けられるので、小物の収納まで一気に解決するんですよね。
藪こぎ・岩場では前抱えに切り替える
腰や背中に固定していても、藪こぎや岩の登り降りでは引っかかるリスクが上がります。
こういった場面では一時的に「前抱え」に切り替えるのが現実的な対処法です。
具体的には、腰の左側にぶら下げているネットを左手で抱えながら移動するイメージです。
マグネットリリーサーは外さず、左手でネット自体を抱えるイメージです。
ただし右手はロッドを持っているため、実質的に両手がふさがった状態になります。
急な岩場では前抱えでの移動自体が難しいので、先にロッドをその場に置いてから両手で登る、という判断が必要になることもあります。
- 密な藪を通過するとき
- 斜面や岩場を登り降りするとき
- 退渓ルートが険しいとき

退渓の際に斜面を登っていてネットを落としたことがあるので…険しい場所では手で持つようにしています。
面倒でも、無くすよりはるかにマシです。

落としたのに気づかなかったって、どのくらい引き返したの?

距離的にはそんなでも無かったんだけど…どこに落としたかわからないから、探しながら歩くのが大変だったね。
渓流ネットの固定に必要なアイテムと選び方
携帯方法が決まったら、次は固定アイテムを揃えます。
必要なのは基本的に「マグネットリリーサー」「コード」「フレームへの接続パーツ」の3つです。
それぞれ選び方のポイントがあります。
マグネットリリーサーの選び方
マグネットリリーサーとは、強力な磁石で2つのパーツを接合し、引っ張ると外れる仕組みの接続具です。
ネットを腰や背中に固定し、ランディング時に素早く取り出すために使います。
選び方のポイントは「磁力の強さ」です。弱すぎると遡行中に勝手に外れてネットが落ちます。
強すぎるとランディングの瞬間にうまく外れずもたついてバラシの原因になります。
渓流用として販売されている釣り用メーカー品は、この磁力のバランスが最初から調整されているものが多いです。
自分は現在セリアのマグネットリリーサーを使っています。
コスト面では申し分ないのですが、磁力のバランスが気になることがあります。
- 100均製:コスパ◎。磁力の調整が甘い場合がある。まず試してみたい方に
- 釣り用メーカー製:磁力バランスが釣り向けに調整されている。長く使うならこちら

100均で試してから釣り用に乗り換える、って流れが良さそうね。

自分はそのまま100均を使い続けてしまっていますが…ランディングでもたついた経験があるので、そろそろ乗り換えようかと思っています。
がまかつのリリーサーは、マグネットとスプリングコードがセットで良い感じ。
▼ 磁力バランスが釣り向けに設計されているので、もたつきが減ります
コード(ランヤード)は必要?長さの目安は?
「マグネットリリーサーがあればコードは不要では?」と思う方もいるかもしれません。
しかしコードは「邪魔だけど絶対必要」なアイテムです。
マグネットリリーサーだけで運用すると、藪こぎや岩場でマグネットが外れた瞬間にネットがそのまま落下します。
コードがあれば外れてもベルトとつながったまま宙ぶらりんになるため、紛失を防げます。
逆にコードだけでマグネットなしだと、ネットがブラブラした状態で固定できず遡行中に引きずることになります。
マグネットリリーサー+コードの併用が現状ベストの組み合わせです。
コードの長さは20〜30cm前後が使いやすいです。
長すぎるとコード自体がぶらついて遡行中に岩や枝に引っかかりやすくなり、短すぎるとランディング時にネットを身体から離せる距離が制限され、取り回しの自由度が下がります。
自分はダイソーのスプリングコード(約20cm)を使っています。

コードは邪魔には感じますが、無くしてから「絶対必要」と確信しました。
100均のスプリングコードで十分機能しますよ。

マグネットとコードの両方付けるのが正解なのね。
じゃあフレームへの接続はどうするの?
フレームへの接続方法
多くのランディングネットはフレームにリリーサー取り付け部が設けられており、そこにマグネットリリーサーとスプリングコードを直接接続するのが基本的な構成です。
購入時からこの構造になっているネットであれば、追加パーツなしでそのまま使えます。
ただし自分の場合は、購入したネットのリリーサー取り付け部がゴム素材で伸縮する構造になっており、マグネットリリーサーを取り付けてもゴムが伸びてしまい、マグネットが外れないというトラブルが発生しました。
そのためカラビナをフレームに取り付け、そこにマグネットリリーサーとスプリングコードを接続する方法に変更しました。
カラビナは金属製で耐久性が高く、着脱も簡単です。
同様のトラブルが起きた際の対処法として有効ですし、最初からカラビナ経由で接続するセットアップにしておくと、ネットを複数持っていても付け替えが楽になるメリットもあります。

- 基本構成:フレームのリリーサー取り付け部にマグネットリリーサー+コードを直接接続
- カラビナ経由:取り付け部の素材や形状に問題がある場合の対処法。着脱の柔軟性も上がる
ネットを購入する段階でリリーサー取り付け部の構造を確認しておくと、こうしたトラブルを避けやすくなります。
ネット選びのポイントはこちらの「ランディングネットの選び方」の記事でまとめています。

買ったネットがそのまま使えないケースもあるのね。

安価なネットだと取り付け部の素材が甘いことがあります。
カラビナ経由にしてからはそういったトラブルがなくなりました。
自分が落ち着いた腰装着スタイルとその理由
背中・腰・前抱えと試してきて、現在は腰の左側にぶら下げるスタイルに落ち着いています。
理由はシンプルで「取り出しやすさ」と「落下に気づきやすさ」のバランスが腰装着が一番良かったからです。
具体的なセットアップはこうなっています。
- タクティカルベルトのDリングにカラビナを取り付ける
- カラビナにスプリングコードとマグネットリリーサーを接続する
- マグネットリリーサーのもう一方をネットフレームのカラビナに接続する
- スプリングコードもネットフレームのカラビナに接続する(落下保険)
ネットの重さはタクティカルベルトで支え、マグネットリリーサーで固定、スプリングコードが保険という構造です。
ランディング時はネットを手前に引くだけでマグネットが外れ、コードが伸びるのでそのまま使えます。


タクティカルベルトはもともとサバゲー用品ですが、MOLLEシステムのDリングが等間隔に並んでいて使い勝手が良くて気に入っています。
ポーチも付けられるので、腰まわりが一気に整理されました。

フィッシングベストなしでも腰まわりを整備できるのはいいわね。
▼ 自分が使っているタクティカルベルトはこちら
ネット落下を防ぐための3つの工夫
携帯方法が固まっても、渓流という環境では想定外の外れ方をすることがあります。
自分が実際にネットを紛失した経験から、有効だった落下防止の工夫を3つまとめます。
①スプリングコードを必ず併用する
前述の通り、マグネットリリーサーだけでの運用はリスクがあります。
スプリングコードを「保険」として必ずセットで使うことで、マグネットが外れてもネットを無くすことはありません。
100均のスプリングコードで十分機能します。
②出発前にカラビナとコードの接続を確認する
カラビナのゲート(開閉部分)が開きっぱなしになっていたり、コードが劣化していたりすることが意外に多いです。
入渓前に必ず全接続部を手で触って確認する習慣をつけると安心です。
特にスプリングコードは繰り返し伸縮するうちに金属部分が劣化し、気づかないうちに破断することがあります。
釣行前にしっかり確認しておくと安心です。
③藪こぎ・岩場では前抱えに切り替える
これは「3パターン」の項目でも触れましたが、落下防止という観点から改めて強調します。
険しい移動区間では「一時的に手で持つ」という判断が、結果的に一番確実な落下防止策です。
ネットを失う方が時間的・金銭的なロスがはるかに大きいので、面倒でも実践する価値があります。

3つとも低コストでできる工夫なのが良いわね。

全部合わせても数百円の追加投資です。
ネットが3,000円以上することを考えると、保険としては破格のコスパですよ。
まとめ:腰+マグネット+コードが渓流の基本セット
渓流ランディングネットの携帯方法は、装備や釣り方によって正解が変わります。
ただし「マグネットリリーサー+コード」の組み合わせは、背中・腰どちらの装着方法でも基本セットとして押さえておく価値があります。
| 項目 | 自分の選択 | 理由 |
|---|---|---|
| 装着位置 | 腰(左側) | 取り出しやすく落下にも気づきやすい |
| ベルト | タクティカルベルト | Dリングが多く小物収納も兼ねられる |
| 固定方法 | マグネットリリーサー+スプリングコード | 取り出し速度と落下防止を両立 |
| 接続パーツ | カラビナ | 耐久性が高く着脱も簡単 |
| 険しい地形 | 前抱えに切り替え | 確実な落下防止 |

「どこにぶら下げるか」より「落とさない仕組みを作るか」の方が大事だと思っています。
ネットは消耗品ではないので、紛失した瞬間に釣りが終わりますから。















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